2026年9月26日土曜日の日本不動産投資市場は、前営業日9月25日の為替・金利を基準に評価する。USD/JPYは158.36円、CNY/JPYは23.5891円となった。9月18日のドル円156.89円と比較すると、週間では円安が進行している。海外投資家にとって円安は外貨建て取得価格を抑える要因となるが、円建て物件価格そのものが下落したわけではない。
金利面では、日本銀行の政策金利が1.25%、米FRBの政策金利が3.75〜4.00%となっている。両中央銀行は9月に利上げを実施した。日米金利差はなお大きいものの、日本側の金利上昇は不動産の融資条件と要求利回りに影響する。9月25日の日本10年国債利回りは3.099%となり、長期金利が3%台にあることが投資判断上の重要な条件となった。
不動産市場では、価格上昇と投資需要の強さが確認されている。国土交通省が9月15日に公表した都道府県地価調査では、全国の全用途平均、住宅地、商業地が5年連続で上昇した。東京圏と大阪圏では上昇幅が拡大した。ただし、この調査は7月1日時点の土地価格であり、直近の中古マンション成約価格を直接示すものではない。
CBREによる2026年第2四半期の日本事業用不動産投資額は1兆1,210億円で、前年同期比17%増加した。東京プライムオフィスの期待NOI利回りは3.10%、東京主要5区のホテルは4.15%となった。投資資金が流入する一方、低利回り物件では長期金利上昇による価格調整リスクが高まっている。賃料上昇が続く物件と、価格だけが先行した物件の評価は分ける必要がある。
中国投資家にとっては、人民元円の動向に加えて中国国内の金融環境も重要である。中国の9月の1年物LPRは3.00%、5年物LPRは3.50%に据え置かれた。人民元は9月21日に対ドルで約3年半ぶりの高値圏に達したが、今後の為替方向は確定していない。日本不動産への投資では、円転時の為替、取得費用、円建て賃料、将来の売却時為替を分けて試算する必要がある。
本日のJCBO Japan Investment Timing Indexは55、信頼度77。為替取得環境56、不動産価値・収益68、出口・マクロ42という構成である。賃貸需要が安定し、維持管理費を控除しても収益を確保できる物件には投資検討余地がある。一方、3〜5年後の売却を前提とする案件では、長期金利上昇、期待利回り拡大、円高・円安の双方を反映した出口試算が欠かせない。次の重要な政策日程は10月29〜30日の日銀金融政策決定会合となる。